「千鳥まつり」と「クツズレ」
テーラーメイド・ダンディの池原です。
今日は少し汗ばむくらいの暑さでしたね。
すっかり初夏を感じさせる季節になってきました。
本日は当店のパンツの仕立ての一部をご紹介させていただきます。
上の写真はパンツの裾の内側です。
当店ではパンツの裾の折り返しの留め方には、
「千鳥まつり」という縫い方で留めさせていただいています。
針をX状に進めては戻りながらハンドメイドで縫っていきます。
この縫い方ですと少し引っ掛けたりしてもその一部分だけがほつれて、
一周全てがほどけるという事にはなりにくくなります。
みなさまの中には今までにパンツやスカートの裾の糸が、
一周全てほどけてしまったという経験をされた方がいらっしゃると思います。
この原因は、「ミシン」で簡易的に留める手法を施しているためにおこります。
当店では手間と時間は掛かりますが、
ひと針ひと針「千鳥まつり」で仕立てをさせていただいています。
そして、「クツズレ」と呼ばれるパーツは、当店では服地の「耳」を使用させていただいています。
靴の踵(かかと)部分とパンツの裾の内側は、歩いたり動いたりしている時にこすれて摩耗します。
永年着用していると、この部分がすり切れてしまう事があります。
パンツ本体の服地を「クツズレ」で守り、交換する事によって永く着られるようになります。
そして、踵(かかと)側に少しでも「おもり」の役目をもたせて、
きれいに垂れ下がらせる効果を得られます。
当店では出来るだけクツズレには、
服地のブランドネームの部分を使うようにさせていただいています。
例えば ERMENEGILDO ZEGNA 、LORO PIANA などです。
上の写真は LORO PIANA の部分を使用しています。
(型入れの都合でその部分が使えない場合もございますのでご了承下さいませ)
みなさまのパンツの裾の内側はどうなっていますか。
仕立ての善し悪しが判るかもしれませんよ。
お問い合わせは、ホームページから info@tm-dandy.com よりE-Mailでお寄せ下さいませ。